預貯金が7000万円、夫婦で仕事をリタイアした場合の生活対応

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ご夫婦で無職になるものの、預貯金が7000万円と多額な人の今後について


このページは、貯金を貯めたい人のための質問と回答のコーナーです。定期預金や投資が大好きな管理人が、皆様のお悩みを無料でご回答差し上げます




頂いたご質問(2018年9月、ホワイトローズさま、40代・女性)

こらのサイトは、定期預金の利息を調べるために大変役立っております。

現在、定期預金で約6千万(付き合いで0.05%のものを1千万、他は0.2%~0.55%)、アフラック個人年金、あとは親が入れたと思われる定期預金も1千万あります。

親と同居で負債もないのですが、収入としては50代の夫が休職中で失業保険のみ、私も体調不良で26年勤めた会社(厚生年金に加入、退職金なし)を退職しようと思っていますので、不安がでてきました。

FPに相談したところ、アクサ生命のアップサイドプラスを勧められたのですが、こちらのサイトを見て、これはやめようと思います。

そこで真剣に資産運用を考えているのですが、何をどうしたらよいのか分からない状態です。以前、金積み立てに興味があった時に楽天証券に口座はつくりました。まずは何からはじめたらよいか教えて頂きたいです。宜しくお願い致します。



回答:労働するか投資からのリターンを得るか、2つに1つしかありません

ホワイトローズさま、こんにちは。このほどは当サイトにご質問頂きまして、ありがとうございます。ご夫婦ともにお仕事が無い状態に突入するという事で、一般的な意味ではかなりきつい状況になりそうですね。

ただし、他の家庭と異なるのは、預貯金が大いにある事です。合計で7000万円ほどの現金相当のお金が有るというのは、極めてアドバンテージが大きく、今回も相当な安心感につながります。やはり、世の中、お金を持っている事が一番に近いくらいに大事なのだなと分かります。

夫婦でリタイアして無職の生活
(写真は、「悠々自適」のイメージです)



当サイト管理人だったら、配当金で生活します


さて、今回の件は、もしもこれが私の事だったらという仮定をすると、実は一発で解決してしまう話しです。でも、これは投資になりますので、今まで投資の経験が無い人は、まずは本を複数冊読んで頂いて、勉強するところから始めてください。

回答は、株式からの配当金や債券からの金利収入で生活する、という方法です。1~2年間の生活費として、500万円前後を現金として普通預金に入れておき、残りの6500万円くらいを全て、株や債券に投資します。

投資する先は、日本の高配当利回りの株式ETF、J-REIT(Jリート)、新興国債券ETF、米国不動産ETF、オーストラリア不動産ETF、米国債などで、これらに分散して投資します。

株の配当金で生活


当サイト管理人はいくつものやり方の投資を並行して行っており、そのうち、配当金目当ての投資については、妻のNISA口座で実施しております。現在保有している株や債券のETFの合計金額は300万円強です。

NISAは1年あたり120万円まで投資が可能で、2017年は119万円投資をして、47000円の配当金を受け取っています。配当利回りにして4.6%です。

6500万円だとNISAのような非課税制度を大幅超過してしまうので、一般の証券口座で投資をしたと仮定して、仮に当サイト管理人と同じ銘柄に投資をした場合は、年間に256万円の配当金を受け取れます。税金が2割引かれるので、手取りで205万円ほどになります。

このぐらいの金額であれば、節約すれば働かなくても何とか生活が出来てしまうレベルです。これだけだと不安だと感じたら、責任が伴って仕事もハードな正社員ではなく、週に数回だけパート勤務を行うなどの対応も取れます。

仕事を止めても国民年金や健康保険などの社会保険料を支払わねばなりませんから、その分だけパートをするといった事は考えておいた方が良いかもしれません。



生命保険に入るというのはどういう事か?


上記のような対応は、アップサイドプラスをはじめとした生命保険会社の商品では、とうてい実現する事は出来ません。

というのも、生命保険がいくら元本保証をうたったところで、私たち消費者が受け取るお金は、保険会社などがさんざん預金者の金で運用して利益を上げた後の、「残りカス」でしかないからです。

アップサイドプラスなどは、運用開始前にいきなり8.5%もの、気絶しそうになるくらいの手数料を取られます。それだけで552万円が消えてなくなる勘定であり、生命保険がなぜ血眼になって「生命保険のカモ」集めをするのか、理解いただけると思います。

生命保険に入って、年間に200万円以上のお金を受け取れるなど、あり得ない話しなのです。これに相当するお金は、生命保険会社が受け取っていますから、あなたに帰ってくるお金は著しく少なくなるのです。例え元本保証でも、こんなものは嬉しくもなんともありません。



配当金を受け取る投資をする上での注意と決意


配当金を受け取る投資の最大のメリットは、ボッタクリ商品ではなくて、これほどまでに透明性のある手段は他に無いという事でしょうか。

とはいえ、このやり方にも注意点はあります。注意点の最大のものは、買った株(ETFとして購入)の価格が下がれば、配当金は従来通り受け取れますが、額面割れして元本を大幅に減らすリスクが有る事です。

もしもリーマンショック並みの大暴落が相場を襲った場合は、恐らく買った株(ETF)の値段は半値前後に暴落して、投資元本を考えると、恐怖で凍り付くレベルになると思います。

配当金を受け取る投資をするには、そのような事は起こり得るし、起こっても当然だし、起こったとしても株を売却する訳ではないので、市場を無視して平然とやり過ごせば良いのだという、知識をあらかじめつけておく必要があるのです。

例えば、リーマンショックがあった年から今までの株価の推移を見て、「ああ、10年もやり過ごせば元に戻るんだな」といった知識を、都度都度、自分で学ぶ必要があるのです。

学ばない愚か者は、暴落して資産が半値になった最悪のタイミングで、単に怖いだけという理由で資産を売却して、いとも簡単に財産を急激に減らす事になります。

配当金が減額されるリスクもあります。ただし、これは個別株を買うのではなくてETFを買いますので、これは大量の株をパッケージ化した商品ですから、配当がいきなり減るリスクはかなり少ない、あるいは無視して良いくらいだと思います。



貯金は学ばなくても誰でもできるが、投資は勉強しない人はやってはならない行為


そして、今まで「ETF」という言葉を何度か使っております。恐らく「ETFって何???」とお思いでしょう。投資の世界ではETFなど難しくもなんともありませんが、初心者は非常に難しいような気がする。・・・これが、貯金など誰でもできるのに対して、投資は学んだ者しか出来ない事の分かりやすい例えだろうなと思います。

また、勉強をするのと人にあれこれと聞くのとは、異なります。受験勉強は人に聞くものではなくて、自分で問題を解いて答え合わせをしての繰り返しだったことを、大半の人は忘れています。

そして、投資だったら専門家に聞けば良いという事で、自分の努力を皆無にして、銀行や証券会社に出かけてアドバイスを乞い、何も考えずに、そのまんま紹介された商品に手を出します。

結果、買うのは分配型投資信託や高コスト投資信託になります。株やETFの配当金(ETFの場合は分配金と表現しますが)と、投資信託の分配金は、似て非なるものです。投資信託の分配金など、金融機関の不誠実さの塊のようなものであるという事は、決して金融機関の営業担当は明かしませんし、こういう事こそ、学ばなければご自身が大損する事なのです。

投資は自己責任


従って、配当金を得る投資などと簡単に書いておりますが、自ら学び、自分の腹に落とし込んだ人向けのアドバイスだと肝に銘じてください。それをやらないで、配当金をもらおうなどと考えてはいけません。

あ、FPに聞くというのも、お勧めできませんよ。なぜなら彼らは、商品を売る事でバックマージンを受け取る商売ですから、親身に見えてお金に魂を売った人が多いですから。



それ以外の選択肢は有るのか?


無いと思います。世の中、労働以外に簡単にお金を稼げる手段など、皆無です。もしも「有る」と言ってくる輩がいたとしたら、それは詐欺師である可能性が極めて高いですから、じゅうぶんに注意してください。

最近は、かぼちゃの馬車のような不動産投資関連での詐欺まがいの事案が多数、報道されています。被害者は騙した人間が悪いと騒いでいますが、あらゆる投資詐欺は、100%とは言いませんが、ほとんど全てに近いくらい自分の責任です。

投資をしようとした場合は、あくまでも自己責任の世界であり、騙された人間はきちんと確認しなかった自分が悪いというだけの事です。(もちろん騙した人間も悪いので、法の裁きを受けて頂く事になりますが・笑)

若干話がそれましたが、お金は自分で稼ぐ(=労働)か、お金がお金を生む(=投資)以外に、収入が入って来る手段など皆無だというのが結論です。

労働がダメと言っても、少しだけなら働けるというならば、働いたほうが良いでしょう。そして投資についても、何をやったら良いのかを考えて、結論を出すのはご自身です。

私は個人的に配当金を得るタイプの投資が良いと思いますが、果たしてそれで本当に良いのか、ご自身で学んで、一定の考えを見つけてみて下さい。

ちょっと突き放すような回答にはなりますが、人に言われるままに投資する人はほとんどが失敗に終わると思っておりますし、「教えて下さい」というマインドの人は詐欺とはいかないまでも高確率でボッタクリ商品を買わされる可能性が大ですから、注意喚起の意味でも、このような回答をさせて頂きました。御気分を害したとしたら、お詫び申し上げます。

今後、具体的に、「このような投資をやってみたいと思います」といったような、具体的な事例が出てきましたら、再度ご質問頂ければ、問題点があった場合にご指摘申し上げたいと思います。

現状の生活状況はお辛いと思いますが、投資で騙されて貴重な7000万円を失う事が有ったら、今とは比較にならないくらいに辛いでしょうし、人生が詰んでしまいます。そうならないためのアドバイスとお考えいただければ幸いでございます。



プラスアルファに関して記します


ところで、無職になるのは、イコール、収入がほとんど無いという事です。となると、社会保険料も極限まで安くなる可能性が高いですから、これは大きなメリットとなります。

あらかじめ計画して暮らしていれば、場合によっては所得税や住民税などを免除される事も可能かもしれません。なんだか社会通念上、問題ある生活のような気がするかもしれませんが、法を犯している訳でもなんでもなく、他人が何を言ってこようと、一切気にする必要はありません。

というか、今まで十分に頑張ってきたのですから、「働いていない」という解釈ではなく、「早期リタイア」してのんびり暮らしているイメージです。

それと、忘れるところでした。老後は厚生年金や国民年金を受け取る事になりますから、逆に老後の方が更に可処分所得が増えて、楽な暮らしになるかもしれませんね。ねんきん定期便などで、ご自身の年金の受取額をチェックしておくと、より安心かもしれません。

また、形だけでも「副業」の体裁を取ると、ほとんど収入がゼロに近いとしても、生活する上での一定のコストを経費化する事が出来ます。通常はありえないような「飲食」までもが経費化可能になりますし、自宅の一部の光熱費や自動車関連の支出など、多くの部分で経費化のメリットがあります。

これは、ずっとサラリーマンだった人には理解不能なくらいの多大なるメリットですので、落ち着いたら探求してみて下さい。色々と経費計上して「事業」が赤字だった場合は、社会保険料が大幅に安くなる方向に働きますので、リタイアして暇になったら、やる価値は大いにあります。

「副業って何をやればいいの?」と思うかもしれませんね。これも、サラリーマンが長いと、起業センスなど皆無に等しいですから、ガッツリと取り組んだら失敗してお金が無くなってしまいます。

副業と言っても、適当にブログをやっているレベルで良いですから、インターネット周辺で、コストが一切かからない副業的な何かをやれば良いと思います。