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1000万円の退職金から、リスクを取らずにどのようにお金を増やすのか
このページは、貯金を貯めたい人のための質問と回答のコーナーです。定期預金や投資が大好きな管理人が、皆様のお悩みを無料でご回答差し上げます。
頂いたご質問(2019年7月、ともの愛さま、50代・性別不明)
兵庫県在住です。 早期退職し、1000万の退職金が入りました。当面の生活資金を除いた800万ほどを運用したいと思います。
たまたま振込先に指定したのが三井住友銀行でしたので、これからの介護の不安に備えて500万程度をブロードウェイワールドⅢ年金開始時年金額確定特約付通貨選択生存保障重視型個人年金保険の年金原資充実コースを勧められました。米ドル建です。
後、外貨定期預金 米ドル2ヶ月もの年5.0%(円資金からの預入手数料1ドル0.5円、逆は1円)、さらに同時の申し込みで円定期預金2ヶ月もの年1.0%も案内されました。普通の退職金運用プラン円定期預金は初回3ヶ月で年0.5%です。
家の事情で預貯金がこの退職金しかありませんし、終身保険は四年前、FPに丸投げしてしまいメットライフの豪ドル建て終身保険という有様です。お金の事に疎く、このままでは三井住友銀行の言いなりになりそうですが、改めて窓口に行く前にこちらを見つけました。
このような時世に外貨も何も信用できず元本割れするような商品は怖くて仕方ありませんが、このまま普通預金に寝かせておくのは勿体ないと思います。少しでも安全に運用できるようアドバイスをお願いいたします。
たまたま振込先に指定したのが三井住友銀行でしたので、これからの介護の不安に備えて500万程度をブロードウェイワールドⅢ年金開始時年金額確定特約付通貨選択生存保障重視型個人年金保険の年金原資充実コースを勧められました。米ドル建です。
後、外貨定期預金 米ドル2ヶ月もの年5.0%(円資金からの預入手数料1ドル0.5円、逆は1円)、さらに同時の申し込みで円定期預金2ヶ月もの年1.0%も案内されました。普通の退職金運用プラン円定期預金は初回3ヶ月で年0.5%です。
家の事情で預貯金がこの退職金しかありませんし、終身保険は四年前、FPに丸投げしてしまいメットライフの豪ドル建て終身保険という有様です。お金の事に疎く、このままでは三井住友銀行の言いなりになりそうですが、改めて窓口に行く前にこちらを見つけました。
このような時世に外貨も何も信用できず元本割れするような商品は怖くて仕方ありませんが、このまま普通預金に寝かせておくのは勿体ないと思います。少しでも安全に運用できるようアドバイスをお願いいたします。
回答:高金利定期預金の乗り換え戦略で安全に資産を増やす
当サイトへの質問、ありがとうございます。早期退職されたとのことで、まずは長年の疲れを癒しつつ、少しずつ、今後に向けて歩みだせば良いかと思います。今回のご相談は、1000万円の退職金のうち800万円の運用をどうすれば良いかということでしょうか。
状況を確認させて頂いたところ、預貯金は退職金のみで、終身保険としてメットライフの豪ドル建て終身保険を契約されているとの背景から、運用の経験もなさそうですので、過度なリスクを取るべきではないというのが感想の第一になります。
また、以下のような運用計画を三井住友銀行から提案されているようですが、当サイトで推奨できない、外貨建ての保険商品や外貨定期預金がメインであり、愕然としています。これらの問題点について簡単に説明した後に、管理人が推奨する運用プランについて紹介したいと思います。
・ブロードウェイワールドⅢ年金原資充実コース(米ドル):500万円
・外貨定期預金 米ドル2ヶ月物・・・年5.0%(円資金からの預入手数料1ドル0.5円、逆は1円)
・円定期預金2ヶ月物・・・年1.0%
当サイトでは、基本的な姿勢として、外貨建て保険商品(今回は個人年金保険)や外貨定期預金を推奨していません。理由としては、為替のリスクと、猛烈に高いコストのために、私たちの利益が少なくなるからです。
例えば、三井住友海上プライマリー生命の米ドル建てのブロードウェイワールドⅢ年金原資充実コースではなく、直接米国の国債を保有すれ良いだけであり、より高い運用効果を得られます。(リンク先で、この個人年金保険について解説していますので、ご一読ください。)
仮に1万米ドル(日本円で約100万円)で比較した場合、10年後には原資がブロードウェイワールドⅢの1万1355米ドルに対して、10年物の米国国債では1万2875米ドルになります。ブロードウェイワールドⅢのパフォーマンスが悪くなる要因は、保険会社に支払う余計なコストにあります。
また、金利の高さが魅力的な外貨定期預金では為替手数料を気にしがちですが、真に注目するべきは為替のリスクです。(上記の米ドル建て個人年金保険でも同様です)
現在の米ドル/円相場は約108円ですが、2010年後半~2013年には、丸2年間も80円となる超円高の時代がありました。その後、3年をかけて米ドルは120円の円安方向に振れています。この為替変動が、外貨定期預金(あるいは外貨建て保険)に与える影響は甚大です。
具体的に、為替が外貨定期預金に与える影響を試算してみましょう。300万円を米ドルが108円の時に外貨預金に預けた場合で想定しています。当初2か月は三井住友銀行の外貨定期預金の「米ドル2ヶ月物・年5.0%」の定期預金となり、その後は、「米ドル1年物・年0.6%」で毎年更新した場合で試算しています。10年間の定期預金として、その後に解約した場合どうなるのか、順にご覧ください。
10年後の解約時の為替が、契約時と同じ108円であれば約20万円の儲けになりますが、為替が仮に7円下がった場合では、儲けはわずか219円になってしまい、定期預金に預け入れた意味が無くなります。金利の影響などはほとんど無意味なほど、為替変動の影響を強く受けます。
円高になった場合と円安になった場合で、いくつか試算した事例が、以下となります。運よく115円の円安になれば、外貨預金に預けた時の総利益が41万円に達しますが、90円の円高になった場合は約32万円の損失、仮に2012年頃の80円台になった場合は約62万円もの大損となります。
今後の老後向けの減らせない資金は安全に運用すべきであって、外貨建て、つまり、為替のリスクは皆さんが想像する以上に大きいので、取るべきでないのです。
日本円よりも米ドルや豪ドルの方が金利が高ければ、全ての日本人がドルで預金をするはずです。しかし、現実的にはそのようにならないのは、その金利差を埋めるように、長期的に為替レートは円高方向に振れて、日本人が一方的に儲かるのを防ぐようにできているからです。世の中、「タダで飯を食おう」と思っても、そうは問屋が卸さないのです。
(https://www.pwalker.jp/rekishi.htmより画像拝借)
上記は、1990年からのドル円の超長期チャートです。このように、金利の高い通貨は円高方向に動く事によって、金利差を帳消しにするように動きます。そして短期的に、激しく上下動をします。たまたま上に振れた時に偶然解約した人だけが、本当にたまたま儲かるという仕組みです。
外貨建てで「お金を増やしましょう」と勧めてくる人は、一様に、超円高の時代の事や、為替は円高に振れやすい事には一切触れないようにします。
それはそうですよね、そんな事を言ったら外貨預金や生命保険のようなコストの塊の商品が売れなくなってしまいますから。そして、上記のような事をきちんと知ることが、ファイナンシャルリテラシーを磨くという事です。
何だかよく分からないとモヤモヤしている商品に対して、知識を付けないで資金を投じる事はご法度です。富裕層とか投資の達人のような人たちは、そのような事は決してしません。
だからこそ彼らはお金持ちになり、一般人はいつまで経っても生命保険会社の言いなりになって、永遠に高額の保険料を支払ったりして、手元から資金を流出させるのです。
では、どうすれば良いのでしょうか。当サイト管理人が推奨するのは、高金利定期預金への乗り換えです。実は、三井住友銀行の非常に短い満期の定期預金よりも、長期間で高金利の銀行、例えば以下で示しているSBJ銀行のほうが、比較にならないほど良いと言えます。
(2019年7月時点の金利です)
三井住友銀行の通常の定期預金の金利は0.01%と超低いので、長期で預けた場合では、メリットは皆無です。(金利が低いからこそ、コストの塊で無駄に為替リスクを取るような外貨建て生命保険や個人年金保険、あるいは外貨預金を勧めてきます。)
例えば、当初2か月を三井住友銀行の「円定期預金の2ヶ月物・年1.0%」に、その後に通常の3年物の定期預金(金利0.01%)に預けた場合と、最初から金利の高いSBJ銀行で、「100万円以上の3年物の金利・0.35%」に預けた場合の比較結果をご覧ください。預金額は、300万円で試算しています。
(すみません、三井住友銀行の外貨定期預金と記しましたが、円定期預金の間違いです)
24年後に受け取る利息総額は、三井住友銀行に比べてSBJ銀行のほうが25万近くも多く貰えます。前の項で指摘した為替のリスクはありませんので、銀行を変更するだけで、確実に25万円近くのお金が増えることになります。
高金利の銀行は、この他にもオリックス銀行やあおぞら銀行がありますし、或いは都道府県によっては、地元の金融機関が高い金利を提示しているケースもあります。あわせて都道府県毎の銀行等の定期預金金利表をご覧頂いて、有利な金融機関選びをしましょう。
そして、満期を迎える定期預金があれば、その後も同じ金融機関に預けるのが良いのか、別のところの定期預金に資金を移したほうが多くの利息をもらえるのか、都度都度判断する事が大事です。これが、定期預金の乗り換え戦略です。
もしも、もっと利回りを追及したい場合は、SBI債やマネックス債を併用するプランが良いでしょう。最近販売となった期間2年のSBI債は年率0.43%、マネックス債であれば期間3年で年率0.5%の利回りとなります。以下、参考ページをご覧ください。
⇒参考:高金利!SBI債とマネックス債で、安全・確実に増やす!
以下、300万円をマネックス債に投じた場合の受取利息を示して見ます。1つ上の項のSBJ銀行が、マネックス証券の取り扱うマネックス債に変更となったと考えてください。
(すみません、三井住友銀行の外貨定期預金と記しましたが、円定期預金の間違いです)
マネックス債であれば、24年後に受け取る利息総額は、三井住友銀行より36万7560円も多くなります。24年間の総利益を一覧表にしてみました。短期的な金利に惑わされずに、金利の高い銀行や、安全性の高い債券を利用することが大切です。
もちろん、マネックス債は企業の存続にかかわるリスクを引き受ける事になりますので、安全性は高いとはいえ、マネックス債にお金を入れる際も、全体の資金の一部にとどめるのが大切です。例えば1000万円であれば、以下のように資金を割り振るなどの工夫が有ると良いですね。(2019年7月時点の金利です)
(マネックス債やSBI債は、常時販売ではありません。年に数回の販売タイミングがあります。)
退職したとはいえ、現在、少額のバイトをしているとのことですし、今後も仕事をするつもりであり、将来的には年金収入も入ってきます。退職金の取り崩しの予定がないのであれば、無理をして資産運用に手を出す必要はないと思います。
退職金が手に入り、今までやった事のない資産運用を突然やりだして、金融機関の言いなりになって大損する人は後を絶ちませんので、「増やしたい儲けたい」という、自分の心の中にある強欲さに、何としても打ち勝っていただきたいと思います。
もしもどうしてもリスク資産に資金を投じたいと思った場合は、必ず勉強をしてから取り組むようにして下さい。定期預金のような無リスク資産は勉強無しでも損はしませんが、価格変動のある不確実性の世界(金融ではこれをリスクと言います)では、不勉強の人は必ず損すると心得てください。
勉強をしたくない、あるいは勉強をしたとしても元本割れの不確実性があるものには投資したくないという人は、今回ご質問のあったような外貨建ての資産運用は不要です。
状況を確認させて頂いたところ、預貯金は退職金のみで、終身保険としてメットライフの豪ドル建て終身保険を契約されているとの背景から、運用の経験もなさそうですので、過度なリスクを取るべきではないというのが感想の第一になります。
また、以下のような運用計画を三井住友銀行から提案されているようですが、当サイトで推奨できない、外貨建ての保険商品や外貨定期預金がメインであり、愕然としています。これらの問題点について簡単に説明した後に、管理人が推奨する運用プランについて紹介したいと思います。
・ブロードウェイワールドⅢ年金原資充実コース(米ドル):500万円
・外貨定期預金 米ドル2ヶ月物・・・年5.0%(円資金からの預入手数料1ドル0.5円、逆は1円)
・円定期預金2ヶ月物・・・年1.0%
外貨建て保険商品や外貨定期預金を推奨しない理由
当サイトでは、基本的な姿勢として、外貨建て保険商品(今回は個人年金保険)や外貨定期預金を推奨していません。理由としては、為替のリスクと、猛烈に高いコストのために、私たちの利益が少なくなるからです。
例えば、三井住友海上プライマリー生命の米ドル建てのブロードウェイワールドⅢ年金原資充実コースではなく、直接米国の国債を保有すれ良いだけであり、より高い運用効果を得られます。(リンク先で、この個人年金保険について解説していますので、ご一読ください。)
仮に1万米ドル(日本円で約100万円)で比較した場合、10年後には原資がブロードウェイワールドⅢの1万1355米ドルに対して、10年物の米国国債では1万2875米ドルになります。ブロードウェイワールドⅢのパフォーマンスが悪くなる要因は、保険会社に支払う余計なコストにあります。
また、金利の高さが魅力的な外貨定期預金では為替手数料を気にしがちですが、真に注目するべきは為替のリスクです。(上記の米ドル建て個人年金保険でも同様です)
現在の米ドル/円相場は約108円ですが、2010年後半~2013年には、丸2年間も80円となる超円高の時代がありました。その後、3年をかけて米ドルは120円の円安方向に振れています。この為替変動が、外貨定期預金(あるいは外貨建て保険)に与える影響は甚大です。
具体的に、為替が外貨定期預金に与える影響を試算してみましょう。300万円を米ドルが108円の時に外貨預金に預けた場合で想定しています。当初2か月は三井住友銀行の外貨定期預金の「米ドル2ヶ月物・年5.0%」の定期預金となり、その後は、「米ドル1年物・年0.6%」で毎年更新した場合で試算しています。10年間の定期預金として、その後に解約した場合どうなるのか、順にご覧ください。
10年後の解約時の為替が、契約時と同じ108円であれば約20万円の儲けになりますが、為替が仮に7円下がった場合では、儲けはわずか219円になってしまい、定期預金に預け入れた意味が無くなります。金利の影響などはほとんど無意味なほど、為替変動の影響を強く受けます。
円高になった場合と円安になった場合で、いくつか試算した事例が、以下となります。運よく115円の円安になれば、外貨預金に預けた時の総利益が41万円に達しますが、90円の円高になった場合は約32万円の損失、仮に2012年頃の80円台になった場合は約62万円もの大損となります。
解約時の為替レート | 利益 | 利回り |
---|---|---|
115円 | 416090円 | 13.9% |
108円 | 208155円 | 6.9% |
101円 | 219円 | 0.0% |
90円 | -326537円 | -10.9% |
80円 | -623589円 | -20.8% |
今後の老後向けの減らせない資金は安全に運用すべきであって、外貨建て、つまり、為替のリスクは皆さんが想像する以上に大きいので、取るべきでないのです。
日本円よりも米ドルや豪ドルの方が金利が高ければ、全ての日本人がドルで預金をするはずです。しかし、現実的にはそのようにならないのは、その金利差を埋めるように、長期的に為替レートは円高方向に振れて、日本人が一方的に儲かるのを防ぐようにできているからです。世の中、「タダで飯を食おう」と思っても、そうは問屋が卸さないのです。
(https://www.pwalker.jp/rekishi.htmより画像拝借)
上記は、1990年からのドル円の超長期チャートです。このように、金利の高い通貨は円高方向に動く事によって、金利差を帳消しにするように動きます。そして短期的に、激しく上下動をします。たまたま上に振れた時に偶然解約した人だけが、本当にたまたま儲かるという仕組みです。
外貨建てで「お金を増やしましょう」と勧めてくる人は、一様に、超円高の時代の事や、為替は円高に振れやすい事には一切触れないようにします。
それはそうですよね、そんな事を言ったら外貨預金や生命保険のようなコストの塊の商品が売れなくなってしまいますから。そして、上記のような事をきちんと知ることが、ファイナンシャルリテラシーを磨くという事です。
何だかよく分からないとモヤモヤしている商品に対して、知識を付けないで資金を投じる事はご法度です。富裕層とか投資の達人のような人たちは、そのような事は決してしません。
だからこそ彼らはお金持ちになり、一般人はいつまで経っても生命保険会社の言いなりになって、永遠に高額の保険料を支払ったりして、手元から資金を流出させるのです。
少しでも安全に資産を増やしたいなら高金利定期預金の乗り換え戦略がおススメ
定期預金だけを利用する乗り換え戦略
では、どうすれば良いのでしょうか。当サイト管理人が推奨するのは、高金利定期預金への乗り換えです。実は、三井住友銀行の非常に短い満期の定期預金よりも、長期間で高金利の銀行、例えば以下で示しているSBJ銀行のほうが、比較にならないほど良いと言えます。
銀行 | 定期預金の種類 | 満期 | 金利 | 年率換算 |
---|---|---|---|---|
三井住友銀行 | 円定期預金 | 2ヵ月 | 1.0% | 0.16% |
退職金運用プラン円定期預金 | 3ヵ月 | 0.5% | 0.125% | |
SBJ銀行 | 定期預金(100万円未満) | 1年 | 0.25% | 0.25% |
定期預金(100万円未満) | 2年 | 0.4% | 0.4% | |
定期預金(100万円以上) | 3年 | 0.35% | 0.35% |
三井住友銀行の通常の定期預金の金利は0.01%と超低いので、長期で預けた場合では、メリットは皆無です。(金利が低いからこそ、コストの塊で無駄に為替リスクを取るような外貨建て生命保険や個人年金保険、あるいは外貨預金を勧めてきます。)
例えば、当初2か月を三井住友銀行の「円定期預金の2ヶ月物・年1.0%」に、その後に通常の3年物の定期預金(金利0.01%)に預けた場合と、最初から金利の高いSBJ銀行で、「100万円以上の3年物の金利・0.35%」に預けた場合の比較結果をご覧ください。預金額は、300万円で試算しています。
(すみません、三井住友銀行の外貨定期預金と記しましたが、円定期預金の間違いです)
24年後に受け取る利息総額は、三井住友銀行に比べてSBJ銀行のほうが25万近くも多く貰えます。前の項で指摘した為替のリスクはありませんので、銀行を変更するだけで、確実に25万円近くのお金が増えることになります。
高金利の銀行は、この他にもオリックス銀行やあおぞら銀行がありますし、或いは都道府県によっては、地元の金融機関が高い金利を提示しているケースもあります。あわせて都道府県毎の銀行等の定期預金金利表をご覧頂いて、有利な金融機関選びをしましょう。
そして、満期を迎える定期預金があれば、その後も同じ金融機関に預けるのが良いのか、別のところの定期預金に資金を移したほうが多くの利息をもらえるのか、都度都度判断する事が大事です。これが、定期預金の乗り換え戦略です。
元本確保型の円建て社債への預入も併用
もしも、もっと利回りを追及したい場合は、SBI債やマネックス債を併用するプランが良いでしょう。最近販売となった期間2年のSBI債は年率0.43%、マネックス債であれば期間3年で年率0.5%の利回りとなります。以下、参考ページをご覧ください。
⇒参考:高金利!SBI債とマネックス債で、安全・確実に増やす!
以下、300万円をマネックス債に投じた場合の受取利息を示して見ます。1つ上の項のSBJ銀行が、マネックス証券の取り扱うマネックス債に変更となったと考えてください。
(すみません、三井住友銀行の外貨定期預金と記しましたが、円定期預金の間違いです)
マネックス債であれば、24年後に受け取る利息総額は、三井住友銀行より36万7560円も多くなります。24年間の総利益を一覧表にしてみました。短期的な金利に惑わされずに、金利の高い銀行や、安全性の高い債券を利用することが大切です。
三井住友銀行 | SBJ銀行 | マネックス債 | |
---|---|---|---|
利息の合計 | 1万1917円 | 26万1458円 | 37万9478円 |
預け入れ先や預入期間を適度に分散しよう
もちろん、マネックス債は企業の存続にかかわるリスクを引き受ける事になりますので、安全性は高いとはいえ、マネックス債にお金を入れる際も、全体の資金の一部にとどめるのが大切です。例えば1000万円であれば、以下のように資金を割り振るなどの工夫が有ると良いですね。(2019年7月時点の金利です)
金融機関 | 種別 | 金額 | 金利 | 期間 |
---|---|---|---|---|
SBJ銀行 | 定期預金 | 300万円 | 0.35% | 3年 |
オリックス銀行 | 定期預金 | 400万円 | 0.35% | 5年 |
マネックス債 | 個人向け社債 | 50万円 | 0.5% | 3年 |
SBI債 | 個人向け社債 | 50万円 | 0.43% | 2年 |
あおぞら銀行 | 普通預金 | 200万円 | 0.1% | - |
合計金額 | 1000万円 | - | - |
退職したとはいえ、現在、少額のバイトをしているとのことですし、今後も仕事をするつもりであり、将来的には年金収入も入ってきます。退職金の取り崩しの予定がないのであれば、無理をして資産運用に手を出す必要はないと思います。
退職金が手に入り、今までやった事のない資産運用を突然やりだして、金融機関の言いなりになって大損する人は後を絶ちませんので、「増やしたい儲けたい」という、自分の心の中にある強欲さに、何としても打ち勝っていただきたいと思います。
もしもどうしてもリスク資産に資金を投じたいと思った場合は、必ず勉強をしてから取り組むようにして下さい。定期預金のような無リスク資産は勉強無しでも損はしませんが、価格変動のある不確実性の世界(金融ではこれをリスクと言います)では、不勉強の人は必ず損すると心得てください。
勉強をしたくない、あるいは勉強をしたとしても元本割れの不確実性があるものには投資したくないという人は、今回ご質問のあったような外貨建ての資産運用は不要です。