定期預金の預け入れ方法、貯めてからと毎月とはどちらが有利なのか

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定期預金は都度預け入れるのが得か、あるいは貯まってから入れるのが得か?


このページは、貯金を貯めたい人のための質問と回答のコーナーです。定期預金や投資が大好きな管理人が、皆様のお悩みを無料でご回答差し上げます




頂いたご質問(2019年3月、CAさま、20代・女性)

今年から社会人になるので1から貯金しようと思ってます。その場合、初めは普通預金で定期預金最低金額まで貯まってから定期預金に切り替えた方がいいのでしょうか? それとも100万や300万等ある程度まとまったお金を普通預金で貯めてから預けた方がいいのでしょうか?

定期預金、毎月と一括


また、現在ゆうちょの口座しか持っていないのですが、お金が貯まってきたら、普段の生活用、趣味用、投資用(本格的ではなくほんの少しやるくらい)貯蓄用1(自分)、貯蓄用2(親に返す)に口座を分けたいのですが、どこをどういう預金にすれば良いかわかりません。

また、社会人に成り立ての人がまず手始めに何をすれば良いかを教えて頂きたいです。(これは本当に抽象的で申し訳ないです) 無知で本当に恥ずかしいのですが、回答して頂けると幸いです。



回答:小額からでも、定期預金にドンドンと入れた方がお得

CAさま、当サイトへのご質問ありがとうございます。頑張って稼いだお給料から貯蓄したり運用する考えとの事で、素晴らしいと思います。CAさまの悩みが解決する回答になれば幸いです。

今回の件は、定期預金については、小額からでも、最初からひたすら定期預金を利用した方が得になります。仮に月2万円を貯金する場合、初めから定期預金に預けるのとそうでないのとでは、14年間で25万円もの利息差になります。

また、定期預金以外に何を検討すれば良いのかに関しては、同じく少額から積立投資を行う事ができる時代になっています。NISAやiDeCoなどの、税金面で優遇された仕組みを使うと良いでしょう。

今は、親御さんの頃と違って、大きなお金が無いと貯金も投資もできないような時代ではありません。投資は月額100円から、そして貯金もそれと同等の小額からできる時代になりました。



定期預金は、小額から活用しましょう


具体的に、毎月少額を定期預金に預け入れる場合と、まとまった資金を預け入れる場合で、以下のように比較してみます。計算例は、順次、解説します。(2019年3月時点の金利です)

・ソニー銀行の積立定期預金(金利:0.05%)で月に2万円、合計300万を貯めてからオリックス銀行の1年物の定期預金(金利:0.2%)に移す
・SBJ銀行の1年物の定期預金「ミリオくん(金利:0.15%)」で毎月2万円貯めてゆく




まとまった金額になってから定期預金に切り替えるケース・・・14年目で313万3071円


まずは、300万円以上を積立定期預金で貯めます。ソニー銀行の積立定期預金(金利:0.05%)で月に2万円を13年間の積み立てると、税金支払い後に合計312万8,086円が貯まります。




そして14年目に、積立定期預金で貯めたお金を全てオリックス銀行の1年物の定期預金に預け入れます。14年間で、合計313万3071円が貯まります。

なお、CA様は「ゆうちょ銀行の普通預金に入れておいて」と仰っていましたが、それだと金利などゼロに等しいので、ここでは敢えて、ソニー銀行の積立定期預金を利用する事にしています。また、300万円貯めてからの預け先をオリックス銀行にしているのは、2019年時点で、たまたまオリックス銀行が最も高金利だからです。

CA様の居住地域が分かりませんので、別途、都道府県別の定期預金一覧ページもご覧いただいて、最寄りの金融機関がそれ以上の金利を提示していたら、そこを使ってもよろしいでしょう。

オリックス銀行は1年物の定期預金にしていますが、5年物の方が金利が高いですから、1年ごとに満期が来て、いちいち再び預け入れの事を考えるのが面倒であれば、5年物で良いと思います。

預入金額 投資原資 利息 貯蓄できる金額
ソニー銀行の積立定期預金(13年間) 312万円 8086円 312万8086円
14年目にオリックス銀行の1年物定期に預け入れ 312万8086円 4985円 313万3071円



毎月2万円の定期預金のケース・・・14年間で338万6230円


次に、毎月2万円を最初から都度、高金利の定期預金に預け入れ続けた場合の結果です。SBJ銀行の定期預金であれば、少額から利用できます。1年物の定期預金の金利0.15%で、14年間預け入れ続けた場合、トータルで338万6230円の貯蓄高になります。 (2019年3月時点の金利です)

年数 預金原資
(万円)
1年後の利息
(円)
同左
(税抜き)
年間の原資+税抜き利息(万円)
1 2.0000 30 24 24.0000
2 4.0024 60 48 48.0287
3 6.0072 90 72 72.0861
4 8.0144 120 96 96.1723
5 10.0239 150 120 120.2872
6 12.0359 181 144 144.4310
7 14.0503 211 168 168.6036
8 16.0671 241 192 192.8051
9 18.0863 271 216 217.0356
10 20.1079 302 240 241.2950
11 22.1320 332 265 265.5834
12 24.1584 362 289 289.9009
13 26.1873 393 313 314.2474
14 28.2186 423 337 338.6230


14年後の最終的な結果を、まとめてみました。その結果、少額であっても、最初からずっと定期預金に預け入れた方がお得だと判断できます。

・預金がまとまった金額になってから定期預金:14年間で313万3071円
・毎月2万円を定期預金:14年間で338万6230円





今回の事例であれば、14年間での利息の差は25万3159円です。手間がかかりますが、少額でも金利の良い定期預金を利用した方が良いと思います。

ただし、面倒であれば、ここまで厳密にやらなくても良いとも思えます。金融機関はボーナスシーズンに特別金利キャンペーンを実施することが多く、上記のシミュレーションよりも高い金利を提示してくる事も多いです。

毎月、定期預金に入れてしまうと、特に高い金利の時点でも、わずか数万円しか入れられない事になりますので、例えば半年間はネット銀行の普通預金に入れいておいて、高金利の特別金利を見つけたら、貯めた普通預金をその銀行に振り込みで入れて、定期預金に切り替えてしまえば良いでしょう。

この場合は、振込手数料が無料になる銀行でないと、利息など一瞬で吹き飛びます。SBJ銀行か、住信SBIネット銀行を利用すると良いでしょう。

なお、定期預金の金利をもっとはるかに高くしようという欲張りな心が出てきた時に、デメリットばかりのボッタクリの外貨預金などに惑わされる事も考えれます。金融機関の勧めてくる商品は、消費者にとって不利なものばかりですから、聞く耳を持たないようにしましょう。



口座を分けて管理したい場合


生活用、趣味用、投資用、貯蓄用1(自分)、貯蓄用2(親に返す)の5つに口座を別けたいとの事。袋分け貯金のイメージだと思います。そのほうが管理しやすいという事であれば、銀行を複数に分けてしまえば良いと思います。例えば、以下のように。

・生活用:現在のゆうちょ銀行で対応
・趣味用:趣味のエリアでATMを使える銀行がベター
・投資用:最もメリットの高いネット証券であるSBI証券と連動する住信SBIネット銀行
・貯蓄用1:SBJ銀行
・貯蓄用2:親へ振り込む際の手数料を考えると、親が使っている銀行が良い



給与が振り込まれたら、すぐさま5つに資金を分割して、使いこまないようにする気持ちが大切ですね・笑。特に貯蓄は、生活して余った分を貯金しようと思っても、普通の人にはそのような事は出来ません。必ず、最初に貯蓄分を貯蓄用口座に入れてから、残りのお金で生活する癖をつけましょう。



積み立て投資ならば、月に100円から投資ができる


日本人は投資に慣れておらず、周りに投資家など皆無に等しいですから、投資とはお金持ちのやる事だというイメージが強く、お金を貯めないと投資ができないと思っている人がほとんどです。

しかし、投資をするからお金持ちになるという側面もありますし、今どき、ネット証券を使えば、月額たったの100円から、投資信託を使った積み立て投資ができる時代です。実に便利な世の中になりましたし、一般庶民もお金持ちになれるチャンスが巡ってきた時代とも言えます。

特に現在は、つみたてNISAの制度が出来て、小額の投資で利益が出た場合は無税となり、これは大変なメリットと言えます




更にこれに加えて、(おそらくまだよく分からないとは思いますが)、つみたてNISAと同様に利益が無税となるだけでなく、年間に積み立てたお金の全額が「所得控除(要は「経費」のような扱い)」になって、その分の所得税が安くなるという、iDeCo(イデコ)の制度もあります。

会社員だと、勤め先の会社によってはiDeCo(イデコ)の代わりに、企業型確定拠出年金という制度が設けられている場合もありますので、これらを使って、やはり月額1000円くらいから投資を行う事が出来ます。

つみたてNISAやiDeCo(イデコ)を使って、どんな銘柄にどのように投資をしていけば良いのかは勉強して頂きたいと思います。

投資に関しても、分からないからと言って銀行や証券会社の窓口に相談などすると、彼らにばかりメリットがある、高コストのボッタクリ投資信託を強く推奨されます。お金のことを金融関係者に相談する事は、鴨が葱を背負って来るようなものですから、止めておきましょう。

これ以外にも、社会人になると、生命保険会社の毒牙にかかる人が多数です。私も、独身なのに全く必要のない生命保険(死亡保険)に加入する羽目になりました。(とっくに解約済み)

保険も、ボッタクリ商品の巣窟であり、下手に入ると金食い虫となって、猛烈に資金効率を落とす事になりかねませんので、気をつけてくださいね。