相続定期預金の仕組みやメリット、注意点など解説

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相続定期預金とは何か?


相続定期預金とは?

最近、地方銀行や信用金庫で導入が相次いでいる「相続定期預金」。仕組みは一体どうなっているのかでしょうか。また、どういう商品なのでしょうか。

個人が残した遺産を、安全かつ確実に運用したいという願いを満たす商品と言えますが、メリットやデメリットも当然あります。それについて記述しましょう。

相続定期預金


相続定期預金の基本的なしくみ

相続定期預金と銘打っていますが、実はごく普通の定期預金と思って差し支えありませんスーパー定期や大口定期預金と同じです。預入期間も3ヵ月~数年程度となっていて、1年以内のものが多いです。下記画像は大垣共立銀行の相続定期預金の金利ですが、短期であるほど高金利です。

預入金額も、1円から可能となっているケースがほとんどです。ですから、あまり身構える事なく、利用できるものは利用したほうが良いですよね。

相続定期預金、大垣共立銀行の例

相続定期預金のデメリット

ただし、「相続定期預金」ですから、相続で受け取ったお金しか、預け入れできません。預け入れの際には、

・遺産分割協議書
・戸籍謄本
・遺言書



などの書類のコピーなどを店頭で提示して、亡くなった方からの相続財産であることを証明しなくてはなりません。ちなみに預金者本人の身分証明書や印鑑も必要ですから、お忘れなく。

また、相続手続き完了後、1年以内に預金しないと、対象外になってしまうという制約もあります。

相続定期預金で注意する点

ここからは銀行の思惑の予想なので、真実は想像するしかありませんが、なぜ、期間を短期に限定して高めの金利を設定しているのか、と言う点です。

銀行はお金を貸す先が無くて困っているのが実態なので、相続でまとまった資金を預け入れられても、実はそれだけでは嬉しくないんですね。

じゃあ何を狙っているのかと言うと、一時的に定期預金に預けてもらって、わずか3ヵ月とか半年とかで満期が到来したら、このお金の全額あるいは一部を、投資信託や保険などに乗り換えてもらって、そこで手数料収入を得たいというのが現実なのだと思います。

今や個人向けの投信や保険の販売収入は、運用難にあえぐ銀行さんの、大きな収益源になっています。相続でまとまって入ったお金を狙える。金融機関にとっては、喉から手が出るほどメリットのあることなんです。

投信や保険が悪いわけでは全くありませんが、自分にふさわしいものなのかどうかは、購入する前によく検討したいものです。

相続について銀行に相談できるというメリット

上記のような事を書くと、銀行は個人を食い物にする気かと思うかもしれませんが、そんな事はありません・笑。銀行はお金に関するスペシャリストも多いですし、相続や税務問題の専門家とのパイプ(人脈)も非常に深いです。

ですので、僕ならば相続定期預金の話をきっかけとして、相続する前の段階から、どのような相続の方法が自分の家族にふさわしいのか、あらかじめ相談する事と思います。

時折そのようなセミナーを開いたりもしていますし、なにせ相談するのは無料なので、徹底的に銀行さんを活用すれば良いと思います

相続で困る前に相談


セカンドオピニオンとして、独立系のフィナンシャルプランナーや、税理士さん(有料の場合があり)に意見を求めつつ、冷静な視点で、銀行のサービスを受けるのもアリだと思います。

相続定期預金に3ヵ月とか半年間資金を置いておく間に、遺族として心の整理が付くというメリットもあるかもしれませんね。